▲原因の9割は口の中
口臭の約90%は口の中に原因があると言われています。口臭で悩んでいる方は、日本国内において1千万人とも2千万人ともいわれています。
口の臭いは生理的に生じるもので、ある程度の口臭は誰にでもあります。しかし、常に周囲に不快感を与えるほどであれば、何らかの原因があると考えたほうがよいでしょう。
その原因が何かを突き止めない限り、不快な臭いを改善することはできません。
臭いの種類
真性口臭症 | 生理的口臭 | 原因疾患がないもの (ニンニク摂取などの一過性のものは除く) |
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病的口臭 | 口腔由来 | 口腔内の疾患や機能低下によるもの (病気による多量の舌苔やプラークを含む) |
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全身由来 | 耳鼻咽喉、呼吸器系疾患などによるもの | ||
仮性口臭症 | 社会的容認限度を超える口臭は認められず、 検査結果の説明などで訴えの改善が期待できるもの |
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口臭恐怖症 | 真性口臭症、仮性口臭症の治療では 訴えの改善が期待できないもの |
口臭のほとんどは舌苔から発生しているガスが原因です
*舌苔(ぜったい)とは?
舌粘膜を含む口腔粘膜の脱落上皮細胞や白血球、歯肉溝浸出液、食物残渣(ショクモツザンサ)などが舌の表面に垢のように堆積したものです。この舌苔から揮発性硫黄化合物(VSC)というガスが出て臭いのもととなります。
このVSCの主な成分は●硫化水素 ●メチルメルカプタン ●ジメチルサルファイドの3つです。
治療内容は、セルフケアと専門ケア
口臭の2大原因は、舌苔と歯周病と言われています。本人が主体的に取り組むケアが中心です。口臭の種類によって柱となる治療は異なりますが、舌を清掃する方法を含めた「口腔清掃指導」は必ず実施します。
セルフケアをしたうえで、必要があれば、歯科医師や衛生士によるPMTCや歯石除去などの専門ケアが加えられます。もちろん、病的口臭なら、原因疾患の治療が最優先であることは、言うまでもありません。